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日本総研のChange&Challenge

特集
ユニークなアイデアを募る社内コンテストが
会社の風土・働き方を変える

イントロダクション

日本総研では中期経営計画に「社員一人ひとりの働きやすさ・働きがいの向上」を掲げており、その実現に向けて社内でさまざまな取り組みを進めています。その一環として、社内の文化・マインドや行動、業務効率を変革するためのアイデアを社内公募する「イノベーションコンテスト」を2020年から実施しています。集まったアイデアには、全社員が投票。最終選考を経て選ばれた優勝チームには自らのアイデアを実行する場と予算が提供され、事務局メンバーによるサポートのもと、実現につなげています。2022年に3年目を迎えたこのコンテストが、社員や企業文化にどのような影響を与えたのか。コンテスト優勝者と、コンテストを主催・運営する事務局メンバーに話を聞きました。

MEMBER座談会メンバー

コンテスト優勝者
2020年イノベーションコンテスト 
優勝チームメンバー
E.Ueda
ITソリューション部門 銀行基幹共通システム本部
E.Ueda
プロフィール
2016年キャリア入社。前職はプライムSIerにて銀行向けシステム開発に従事。二人の子供を育てながらキャリアを築ける環境を求めて日本総研に転職。現在は1日に100万件以上の取引がある銀行のミッションクリティカルなシステム開発に携わっている。2021年に次長職に昇格。
提案したアイデア
Teamsのチャット上で、「ありがとう」や「すごい」などをイラストで記載したステッカーを送れる仕組みを提案。インセンティブやゲーミフィケーションの要素を盛り込み、社員同士がリモートワークの中で互いを認め、賞賛し合う習慣付けを目指した点が評価された。
2021年イノベーションコンテスト 
優勝チームメンバー
A.Okamoto
ITソリューション部門 DXシステム本部
A.Okamoto
プロフィール
2017年新卒入社。大学では情報系を専攻。プログラミングやネットワーク、データ解析等を学び、音声認識について研究。入社後はDXを目的としたアプリ等の新規案件企画・推進や内製開発等を行うDXシステム本部に所属し、銀行アプリのアジャイル開発を担当。
提案したアイデア
身近な課題を内製化によるシステム開発により解決する「JRI IoTラボ」の設立を提案。ソリューションの一例として「トイレの混雑状況見える化」のアプリ開発・運用を目指した。日本総研の中期経営計画で掲げている、内製開発の推進につながる提案が評価された。
2022年イノベーションコンテスト 
優勝チームメンバー
R.Nakai
ITソリューション部門 基幹情報システム本部
R.Nakai
プロフィール
2021年新卒入社。学生時代は政治学を専攻し、投票行動や自助・共助(市民活動)について研究。年次に関係なく大規模システムのプロジェクトを企画・マネジメントできる環境を求めて日本総研に入社。SMBCグループ各社が利用する業務システムの構築を担当。
提案したアイデア
「オフィスの在り方」に着目し、社員のコミュニケーション活性化を狙った「社長のおごり自販機(※)」の導入を提案。オフィス内の自動販売機に2名一緒に社員証をタッチすると、料金が無料になる仕組み(会社経費で料金を負担)。全社員に恩恵があること、オフィスに行きたくなる環境づくりを目指した点が評価された。(※)サントリー食品インターナショナル株式会社が提供している「社長のおごり自販機」

コンテスト運営事務局

S.Kawashima
経営管理部
S.Kawashima

コンテストのコンセプト企画、優勝したアイデアの実行フェーズにおける推進サポートや予算管理まで幅広い業務を担当。

A.Magata
人事部
A.Magata

開催計画から総括までのとりまとめ、運営を担当。社内への情報発信や、優勝したアイデアの実行フェーズにおける人事面の調整も担当。

イノベーティブなマインドを全社で醸成する社内コンテストの概要とは

Kawashima
コンテスト設立のきっかけは、社長が提唱している「JRIトランスフォーメーション2.0」のコンセプトが根底にあります。「JRIトランスフォーメーション2.0」ではイノベーションの創出と社員のイノベーティブなマインド醸成を目指すことを掲げており、新しいことに積極的に取り組んでいく姿勢や、それを評価していくカルチャーを全社で作っていくための施策の一つとして、経営管理部が主体となって検討しました。
Ueda
最初にコンテストの話を聞いた時、全社員にアイデアを募るという点に新しさを感じました。働きやすさ・働きがいに関わる施策は経営管理部や人事部の領域だと思っていました。
Kawashima
投票を通して全社員が参加できますし、社員が自主性を持って取り組める施策になりやすいと考え、コンテスト形式にしました。参加形式も個人、チームのいずれも応募可能にし、テーマの設定もあまり具体的に絞り込ないように設定するなど、気軽に参加いただけるように工夫を重ねました。
Okamoto
私はコンテスト2年目にあたる2021年の優勝チームの一人ですが、2020年もコンテストに参加しました。業務に直接関係ないアイデアでも、社内の改善につながるものであればよいとのことだったので、先輩に声を掛けて気軽に参加しました。
Magata
コンテストの仕組みは初年度から一貫していて、全社員の投票で上位5チームまでを決定し、最終選考は社長と複数の役員にプレゼンをして決定します。Okamotoさんのチームは、2020年も最終選考まで進みましたね。
Okamoto
はい、優勝までもう少しのところだったのでとても悔しい思いをしました(笑)。2020年に優勝されたUedaさんのアイデアに刺激を受け、翌年はアイデアを練り直し、違うテーマでエントリーしました。
Ueda
コンテストの募集開始当時は、新規プロジェクトにアサインされたばかりの時期だったのを覚えています。ちょうどコロナが本格化した頃で、メンバーとのコミュニケーションに難しさを感じていました。業務以外の関わりを持つことで同僚との距離を縮めたいと思い、同じプロジェクトにアサインされた入社2年目の同僚を誘ってコンテストに応募しました。
Nakai
私がイノベーションコンテストを知ったきっかけは、Uedaさんのアイデアでした。入社後の新人研修はオンラインで実施していたため、同期や研修講師と対面で会えない状態が続いていました。その中で、「すごい!」「神!」など褒め言葉が記載されたステッカーを使ったことによって、同期同士のコミュニケーションが非常に活発になりました。褒められることで研修のモチベーションも上がりましたし、在宅勤務下でパフォーマンスを上げるためにはコミュニケーションの活性化が重要だと感じました。
Kawashima
Nakaiさんは、コンサルティング部門の社員とチームを組んで応募してくださいましたよね。事務局としては全社共通の取り組みを目指していたので、部門を超えてのエントリーはとてもうれしく思いました。
Nakai
部門横断の研修に参加した際に、意気投合した方とパートナーを組みました。コンテストに参加することを先に決めたので後からアイデアを出していったのですが、大事にしたのは社員全員の心をつかむような「分かりやすさ」でした。私が導入を提案した「社長のおごり自販機」は、社長が飲み物をおごってくれるというサービスです。「オフィスを行きたい場所にしたい!」「社員全員でコミュニケーションをとるきっかけがほしい!」という思いを実現するために、「社長のおごり自販機」で飲み物を提供して一緒に休憩することでコミュニケーションの場を増やすことを目指しています。ちょうど社内でもオフィス改革に取り組み始めた時期だったため、社内のコミュニケーションをより促進させる契機にもなると思い導入を提案しました。
Magata
在宅勤務が定着化する中、社員の交流を深めたいというUedaさん、Nakaiさんの思いが社員や審査員の心に響いたようですね。

組織横断の場をつくり、新たなカルチャーを形成するきっかけに

Kawashima
私が特に印象深かったのは、働きやすさや働きがいに関するアイデアと同じくらい、ITソリューション部門の方々からのものづくりに関連するアイデアが多かったことですね。優勝したアイデアは会社から予算が下りるので、その予算を使って新しいことにチャレンジしてみたいと考えた社員が多く、日本総研はものづくりに関心が高い社員が本当に多いと改めて気づかされました。
Magata
私は異業界から転職して入社したのですが、Kawashimaさんと同様にITソリューション部門の方々のものづくりに対する思いの強さに驚いた一人です。一方でイノベーションコンテストは全社の取り組みですので、すべての部門の方に関心を持ってもらえるようにしっかり発信することを心がけました。結果、優勝したアイデアは全社員が共通して興味が持てるものになっています。
Okamoto
私のチームが提案したIoTラボは、予算をいただいて新たなメンバーを募っており、今後はさらに組織を拡大したいと思っています。コンサルティング部門やインキュベーション部門がクライアントに対して戦略提案した後の実行フェーズで、IoTラボを活用してもらえるような組織にすることも目標にしています。
Ueda
日本総研は多彩な事業を展開しており、さまざまなバックボーンを持つ人材が在籍している会社だと思います。今後はさらに部門を横断した交流を活性化し、協業することで新たなイノベーションが生まれるようになるといいですよね。このコンテストは、社員からボトムアップで発信することや、社員のチャレンジ精神をしっかりと後押しする会社の姿勢を明確にした場だと思います。イノベーションコンテストが始まってから、社員一人ひとりのクリエイティブな提案が称賛され、評価される風土が一段と強くなったと感じています。
Kawashima
本当にそうですね。日本総研社内はもちろんのこと、SMBCグループの社員との意見交換の場を増やしていければ、もっと面白いアイデアが生まれてくるのではないかと思います。そうした機会をどのように作っていくか、経営管理部でぜひ検討していきたいです。
Nakai
私はイノベーションコンテストの活動を通じて、社内にたくさん熱い思いを持った方々がいることを知りました。今後は社員が自身の思いをさまざまな形で企画、提案しやすい風土を作っていければと考えています。
Magata
人事部でも、SMBCグループ内で会社間の垣根を越えて活動、発信できる「ミドりば」というコミュニケーションツールを用意しています。今後は思いを持った方々が自由に発信できる場を拡充していきたいと思っています。

チャレンジを後押しする、日本総研の様々な制度

データ分析コンテスト

初学者からデータ分析にチャレンジできるリスキリングの場

  • Eラーニングなどの教材で学びながらコンテストにチャレンジできる
  • 優秀者は社内ポータルや社内報などで広報され、名前が知れ渡る!
  • 社内のコンテスト以外にSMBCグループで開催しているデータ分析コンテストにも参加可能

ハッカーコンテスト

サイバーセキュリティ技術向上と技術者間交流の場

  • CTF(Capture The Flag)形式で競い合うセキュリティに特化したコンテスト
  • 社内だけでなく、SMBCグループの社員とチームを組んで参加できる
  • 優秀者は表彰・凄腕ハッカーとして名前が知れ渡る!

JRI Tech-Day

新技術の事例共有や社内ネットワーキングづくりの場

  • 新技術適用や新たな取り組みなどの好事例を担当者自らが発信し、業務活性化やネットワーキングのきっかけを提供する社内カンファレンス
  • ポスターセッション、トークセッションなどさまざまな形で技術者同士が直に触れ合える
  • 自部・他部の取り組みに触れることでモチベーションが生まれる

カイゼン&チャレンジ

システム開発の工夫・カイゼン、チャレンジを後押しする枠組み

  • システム開発業務において、日々の業務で感じている課題やこれまで取り組めていなかったチャレンジングな施策を募集する制度
  • 採択された施策は工数、予算がつき実現できる
  • 施策の実行フェーズでは事務局が最大限サポート
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