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特集:未来デザイン・ラボ コンサルタント対談

みんなが「未来」を考える自由を、世の中に。
未来デザイン・ラボが目指す、「未来」とは。

キャリア入社者座談会イメージキャリア入社者座談会イメージ
  • マネジャーイメージシニアマネジャーイメージ

    N.Kitta

    マネジャー 2015年入社

    会計系コンサルティングファームを経て未来デザイン・ラボに参画。以降、自動車メーカー、化学系素材メーカーなどの新規事業企画や研究開発テーマ探索、長期ビジョン策定において未来洞察を活用したプロジェクトに従事し、現在に至る。

  • コンサルタントイメージコンサルタントイメージ

    S.Matsuki

    コンサルタント 2020年入社

    大手化学メーカーにてプラスチックの研究・開発、海外マーケティング等に従事後、未来デザイン・ラボに参画。以降、製造業や建設業、卸売・小売業などの新規事業企画や研究開発テーマ探索、長期ビジョン・経営計画策定において未来洞察を活用したプロジェクトに従事し、現在に至る。

1「未来を洞察し、デザインする」という命題を掲げる未来デザイン・ラボ

最初に、未来デザイン・ラボについて教えてください。

Matsuki
「未来デザイン・ラボ」は2015年に日本総研のリサーチ・コンサルティング部門内に誕生した組織です。民間企業や公共団体のクライアントと一緒に10~15年後の「起こるか起こらないか分からない未来像」、すなわち不確実性が高い未来像を考え、事業機会を見いだすための支援を行っています。
Kitta
未来デザイン・ラボ立ち上げ当時の部長だった時吉は「技術経営」をコンサルティング領域とし、技術起点でイノベーションを支援する活動を行っていました。しかし、そのアプローチに限界を感じ、「未来洞察」を取り入れた新組織を立ち上げたのが未来デザイン・ラボの始まりです。組織立ち上げから今年で8年目を迎えています。これまでさまざまな企業の新規事業創出や長期ビジョン策定の支援を実施してきました。
コンサルティング部門座談会イメージ1コンサルティング部門座談会イメージ1

未来デザイン・ラボがクライアントに提供するサービスと、
一般的なコンサルティングとの違いは何でしょうか?

Matsuki
一言で言うと、「クライアントに対して明確な答えを出すか出さないか」という点にあります。一般的なコンサルティングは、クライアントにとっての最適解を提供することが主な役割です。一方、未来デザイン・ラボでは、われわれがアイデアを出すのではなく、クライアントがアイデアを出しやすい環境を整え、ファシリテーションをすることがメインです。クライアント自身が持っている情報やアイデアを引き出し、未来洞察の手法を用いることで、一つではない答えを一緒に探索するというイメージに近いかもしれません。

未来デザイン・ラボが提供する「未来洞察」という手法が
クライアントに支持されている背景を教えてください。

Matsuki
大きくは二つの理由があると思っています。一つは事業変化のスピードが加速化する中、将来の不確実性に備えたいという企業ニーズが増えてきたこと。そしてもう一つは、「顧客に答えを提供する」という従来のコンサルティング手法が必ずしも適さない企業課題があるということです。過去の事例や誰かが考えた未来像を発想の起点とするのではなく、自分たちが考えた未来像を起点に、会社の未来をデザインしていきたいと考えるクライアントからお声がけいただいています。
Kitta
客観的に見ると、現代は正しい答えを持ち続けることが難しい時代だと思います。コロナ禍を経て、世の中で当たり前だと思ってきたことが簡単に覆ることを多くの人が実感したのではないでしょうか。こうした中、未来に向けてさまざまな可能性を想定し、自分なりのありたい未来を考えることの必要性に、多くのクライアントが気づき始めているように感じます。

2「未来デザイン・ラボ」が提供する「未来洞察」とは

未来デザイン・ラボがクライアントに提供する価値には、どのようなものがありますか。

Matsuki
われわれが提供する価値には、三つの要素があると考えています。まず一つは未来像や未来シナリオを思考するための「型」、つまりフレームワークの提供です。われわれのフレームワークでは10~20年後くらいの未来像を描き、その未来像を実現するための道筋を未来から現在へさかのぼって考える「バックキャスト」という手法を用いています。このフレームワークを使うことによって新たな世界観を想起させ、『ああ、そういう世界もあり得るのか』という気づきを提供し、今までの延長線ではない新たな道を探索します。
二つ目は、未来をデザインする根拠となる「兆し」に関する情報提供です。まだ世の中に浸透していない「未来の兆し」に関する情報を基に不確実な未来をいくつか描き、それらが実現したときにそれぞれの未来で何をすべきかをクライアントと一緒に考えます。この「兆し」情報とフレームワークを使って未来を洞察することが、われわれが共通で持っている「未来洞察」のコアの部分です。
三つ目は、未来洞察のファシリテーションが提供できるという点です。
Kitta
未来洞察のファシリテーションは、未来を発見するための技法に最適化されていると言えます。一般的なファシリテーションが会議進行を円滑に進めるための技法だとすれば、私たちの未来洞察のファシリテーションは、例えば、状況に応じて未来の方向性や分岐点を構造化して見せて、どの方向性が良さそうかを聞いたり、議論が停滞しているときに別の角度からの未来の情報を出して突破口を開いたりします。もしくは新しい未来の発見につなげるため、極端なボールを投げる発言もします。さながら、見えない未来像に光を当てるために、光源の角度を変えたり、光を生じさせたりする照明演出家のようなイメージでしょうか。一概にこうだとは言えないのですが、未来洞察のファシリテーションは一般的なファシリテーションとは違うよねと、皆で話し合ったことがあります。
コンサルティング部門座談会イメージ2コンサルティング部門座談会イメージ2

未来デザイン・ラボの「未来洞察」支援では、どんなアウトプットを提供していますか。

Matsuki
実際にわれわれがクライアントへ提供する成果物は、長期ビジョンや中期経営計画、プロジェクトで考えた未来像を想定年で並べた未来年表が多いです。望ましい未来から現在に戻って考えた場合に、今どういった事業や資源が必要なのかということを中期経営計画や長期ビジョンに盛り込みたいときに、われわれに相談していただくことが多いと思います。

3二人の転職理由

お二人の日本総研に転職された理由を教えてください。

Kitta
私は元々大学院で技術経営を学んでおり、技術の社会普及や、技術によるイノベーション創出に興味を持っていました。子供の頃から科学技術に興味を持ち、空想を考えるのが好きだったことが背景にあったと思います。新卒で入社したのは会計系のコンサルティングファームでしたが、やはり初心に戻って技術経営をしたいと考えていたときに、技術経営を掲げてコンサルティングをしていた時吉に出会うことができました。ちょうど時吉が「未来洞察」を日本総研で形にしようとしていたため、そのタイミングで私も日本総研に移ってきた形になります。
Matsuki
私はメーカーの研究開発職に従事していました。中国に駐在し、技術的な観点からマーケティングや営業に携わる中で、日本企業の技術力や経営力といったパフォーマンスが、他国よりも相対的に落ちてきていると強く感じたのです。その一方で、日本の技術者は数カ月、数年後にどれだけ売り上げを上げるかというレベルの製品開発を求められている。このような状態が続けば、長期的な視点で技術開発を行っている海外の企業から取り残される可能性があると感じました。一人の技術者としてこの現状を変えることは難しく、もっと俯瞰的な立場でこの課題を解決したいと考えました。

Matsukiさんが「未来デザイン・ラボ」に共感したのは、どのような点だったのでしょうか。

Matsuki
長期的な視点で未来を考えている点、バックキャスト思考で戦略を決めるというアプローチをとっている点です。また、未来デザイン・ラボのメンバーも今の日本企業に対して強い問題意識を持っていました。私も大企業で働いていたことがあるので分かるのですが、大企業は経営者の任期が短いため、経営者は短期的な成果を出すことにフォーカスしすぎている傾向があります。10年後や20年後を軸にして、バックキャスティングを用いて社員1人ひとりが未来をデザインすることが、今の日本企業にとって必要ではないかと考えています。
Kitta
われわれが目指しているのは、企業に参加しているさまざまな人々の意思から未来の方向性の選択肢を生み出すことです。「意思決定のオープン化」という言葉を使ったりもしますが、経営側の意思のみによる役員室に閉じられた事業創出ではなく、企業の現場やその外側にいる生活者の声を尊重していきたい。まだ道半ばではありますが、この試みが日本企業の未来を変える原動力になればと思っています。
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4「未来デザイン・ラボ」の未来

2015年から始まった「未来デザイン・ラボ」のこれまでの取り組みと、これからの展望について教えてください。

Kitta
未来デザイン・ラボには、これまでの実践から培われてきた三つの歴史の地層があると思っています。「技術経営」におけるイノベーション実現のための未来洞察がスタートしたのが、最初の地層です。しかし、会社のビジョンや会社全体の変革など、より大きな視野で「ありたい未来」を描く必要性に気づき、広い視野から「ありたい未来」を考え、中立的な視点で未来の選択を行うための「未来洞察」の形が出来上がった。これが第二の地層です。
現在はまた少し視点を変え、異なる方向性から「未来洞察」の考え方を普及できないかと、新たなチャレンジを始めました。その第一歩が、教育分野への進出です。「みんなのための未来洞察」や「自由に生きるための未来洞察」をキーワードに、誰かがつくった未来にとらわれるのではなく、未来を探究し、自分自身のありたい未来を見つけていく思考スタイルを社会全体で普及させること。これが、われわれの目指す三番目の地層です。
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Matsuki
現在、日本総研のリサーチ・コンサルティング部門では『次世代起点でありたい未来をつくる』というパーパスの実現に取り組んでいます。われわれは社会に対して何ができるかという視点を重視する会社の姿勢は、未来デザイン・ラボがこれまで実践してきたことと共通点が多く、実際に社会に対する貢献度が高いと認められて2023年に社内の賞を受賞しました。全社が目指す方向性は、われわれの取り組みにとっても「追い風」の状態にあると感じます。

5未来をデザインすることが、当たり前になる世の中を目指して

最後に、皆さんが感じる未来デザイン・ラボで働く魅力や、未来デザイン・ラボで目指したいことを教えてください。

Kitta
近年、世の中でも「未来」をキーワードとするコンサルティングは増えつつありますが、未来デザイン・ラボは今年設立8年目を迎え、クライアントと何度もセッションを行う中で多くのノウハウが積み上がっています。未来をつくるという概念的な取り組みを体系的に構築し、会社や組織の事業展開に実装していくスキルが身につくことは、未来デザイン・ラボで働く社員にとって強い魅力となり得ると思います。また、未来デザイン・ラボに転職することで自分自身の視野が広がる、という点も大きなメリットではないかと思います。
Matsuki
私自身も転職後に未来デザイン・ラボが蓄積している世の中のさまざまな「兆し」の情報に触れ、自分の世界がどれだけ狭かったかに気づかされました。私は現在、学生に未来を洞察する体験ができるプログラムを提供しているのですが、以前体験してもらった高校生に「未来を考えるのは大人の役割だと思っていた」と言われ、とても衝撃を受けました。今の教育環境では、自由に未来を考える行為が知らず知らずのうちに奪われている状況にあるのかもしれないと感じました。そういった環境に対して、自分たちで自由に未来を考えていけるようなマインドの醸成や手法の獲得に少しでも貢献できる活動を今後も続けたいと考えております。例えば、学校教育で学ぶ「国語・算数・理科・社会」の中に「未来」という教科ができて、誰もが当たり前のように未来を洞察できるような「未来」をつくることが理想ですね。
Kitta
未来を考える人を支援する立場になれるというのはとてもユニークなポジションだと思います。未来についてこんなにも深く、継続的に触れられる立場にいられるというのも未来デザイン・ラボならではの魅力です。企業や社会を未来という切り口でサポートしていきたいと考える人、好奇心を持ってワクワクする未来をつくっていきたいと考える人にとっては、魅力的な環境が整っているのではないかと思います。
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