プロジェクトをまとめあげる
醍醐味を経験。
入社後はインターネットバンキングサービスのレベルアップ案件や法制度対応など、実に様々な案件を担当。「習うより慣れろ」で先輩についていき、業務をこなしていくうちに仕事の勘どころをつかんでいった。中でも印象に残っているのは、2007年の金融商品取引法の改正に対応するプロジェクトだ。対応すべき項目が膨大で、非常に焦ったことを今でもよく思い出す。切羽詰まった状況ながらも、すべての関係者と細かくコミュニケーションを取ることを忘れずに、チーム一丸となって対処した。多くのステークホルダーとの調整のノウハウを学ぶことができた。あの経験が、プロジェクトマネジャーとしての私の原点になっていると思う。
上流から下流すべてに各論を深める。
オラクルマスターゴールドを取得。
その後、国際的なキャッシュマネジメントシステムのプロジェクトに参加。上流から下流まで、システム開発の工程すべてを経験する機会に恵まれた。ITベンダーに籍を置いてものづくりの経験を学ぶ「ベンダートレーニー」を経験し、下流工程の知識を深めたことに自信を得て、資格取得にも挑戦。オラクルマスターのブロンズ、そしてゴールドも取得した。国際系のシステム開発を経験したことで、各国の法律への対応など国内のシステムとの違いを実感。より柔軟で拡張性のある仕組みにしないと無駄な工程が増えてしまうことに気づいた。また、自分自身にネットワークやサーバーなどのインフラに関するスキルが足りないと痛感し、コンプレックスを持つようになったのもこの時期だった。
コンプレックスを武器に変え、
新たな地平に立つ。
その時、ちょうどタイミング良く、社内にインフラ更改案件が浮上した。この機会に経験を積もうと、「ぜひ私に任せてください」と上司に進言。「ちょっとハードルが高いかもしれないがやってみるか」と、リーダーに抜擢され、周りの先輩に助けられながら、プロジェクトを完了させることができた。分からないもの、見えないものに向かっていくことには恐怖がある。しかしそれでも、暗闇を手探りで進んでいけば、必ず新しい景色が見えてくる、と実感した出来事だった。
現在はキャッシュマネジメントシステムのプロジェクトマネジャーとなり、チーム全体の最適配置や予算配分などのマネジメント、そしてユーザーとの案件調整などを担当している。単にユーザーの要望を鵜呑みにするのではなく、システム専門家としての視点と、金融のプロの視点を掛け合わせ、銀行、プロジェクトメンバー、そしてパートナー会社から頼られる理想のリーダー像に近づくべく邁進している。
今後、三井住友フィナンシャルグループが金融業界に先駆けた新しい国際金融システムのスタンダードを提示していくためには、日本総研がグループ内でさらにプレゼンスを発揮していく必要があると考える。登る山は大きいほど登頂時の達成感も大きいはずだ。私は、常に一つ上のステージを目指し続けたい。