日本総研が発信する
ITの未来

-先端技術ラボ紹介-

先端技術の本質を追求しデジタル社会における
SMBCグループの先進ビジネスを技術起点から牽引
先端技術の調査・研究組織「先端技術ラボ」

技術の進展スピードがますます速くなる中、ビジネス・サービス創出におけるテクノロジー活用の重要性はこれまでになく高まっており、先端技術の本質を正しく見極める力が企業の競争力を大きく左右するようになりました。
日本総研では、IT分野における先端技術の調査・研究を行う専門集団として先端技術ラボを組織し、技術の目利き役として、中期的に大きなビジネスインパクトをもたらすことが予測される有望な先端技術について、技術動向調査と技術検証・評価を継続的に行っています。これらの活動から得られた知見を基に、SMBCグループの事業の高度化に貢献するとともに、先端技術に関する中立的かつ実践的な情報の発信にも努めています。

先端技術ラボの組織関係図

先端技術ラボのミッション

  • 先端技術トレンドの調査・提言

    先端技術の進展や多様化が加速度的に進む中、その本質を見極めることはますます難しくなっています。そうした状況下においても先端技術の動向を幅広く収集・分析し、デジタル社会における新たなサービス創出につなげていくため、政府や専門機関が発行する各種レポートの調査やカンファレンス・セミナーにおけるアカデミアやビジネスサイドの専門家との情報交換などを広範囲に渡って行っています。
    また、独自の分析・考察を加えたレポートを随時発表しているほか、学会・研究会、専門委員会、セミナーなどでの発表・講演にも積極的に取り組んでいます。こうした取り組みを通じて、関係者とさらに緊密な関係を構築し、研究品質の一層の向上に役立てています。

  • 技術検証・評価

    日進月歩で進化する先端技術を自在に活用するには、本質を理解し、応用していくための体制と研究が欠かせません。そこで、特に今後の実用化が見込まれる先端技術に関する先行研究や先端手法については、技術実装に基づいた実践的な検証・評価を行っています。また、中長期的にビジネスインパクトが大きいと見定めた技術については、一層の深掘りを進めながら、高度専門技術者の育成を図ることにも注力しています。
    このような活動を続けていくことで、数年先にIT市場に登場することが予想される次世代製品・ソリューションを、SMBCグループがいち早くビジネス活用していけるよう貢献しています。

  • ビジネス活用の観点からの応用研究

    先端技術は、想定した形で進化していくばかりでなく、非連続的に急速な成長を遂げ、ビジネスに革新的なインパクトをもたらす存在になることが少なくありません。そうした兆候を的確に捉え、研究機関や大学といったアカデミアが公表する基礎研究を踏まえながら、各専門分野の有識者との協働による応用研究も進めています。
    また、研究成果を基に、国内外のトップカンファレンスでの発表やグローバルな技術コンテストへの参加にも積極的に取り組んでいます。さまざまなコミュニティーでの活動に参画することで、先端技術について多面的に理解を深めていき、先進的なビジネスを創出することを目指します。

先端技術ラボの特徴

先端技術ラボは、SMBCグループのIT分野の調査・研究組織として、以下の特徴があります。

  • 中立的・実践的

    高い専門性を持つメンバーの考察や提言を重視し、ITベンダーとは異なり、特定の製品やサービスにとらわれない中立的な立場から、対象とする技術・テーマを取り決めています。また調査や技術検証・評価においては、SMBCグループでの新ビジネスや想定ユースケースを基に実践的なアプローチで取り組んでいます。

  • 金融領域に限定しない

    SMBCグループにおける組織としては金融ビジネスへの応用が見込まれる技術を重視していますが、SMBCグループが非金融ビジネスへ事業拡大する中で、従来の発想にとらわれない技術シーズの探索が求められています。量子コンピュータやブレインテックなど、中長期的にビジネスインパクトが大きいと予想される技術へのチャレンジも進めています。

  • テクノロジー面からの情報発信と提言

    先端技術の調査および検証・評価の成果は、SMBCグループへの技術戦略や活用に向けた知見にとどめることなく、一部はレポート公表や専門誌への記事執筆、セミナー登壇を通じて社会還元しています。また技術検証・評価の結果、新規性の高い成果については学会・研究会で発表を行い、アカデミアへの貢献にも努めています。

  • 柔軟で自律した働き方ができるカルチャー

    自律した働き方を支える仕組みとして、先端技術ラボでは「20%ルール」という制度があります。業務時間の20%を将来的に芽が出そうな技術領域の調査や技術検証に充てられるというもので、社員の自由な発想に基づく活動をサポートしています。

先端技術ラボが求める人物像

先端技術ラボは、事業会社の調査・研究組織として、以下の特徴があります。

  • アカデミア貢献と事業貢献の両立を目指したい方に

    先端技術ラボは、IT分野の高度専門人材たちが、将来のSMBCグループにビジネスインパクトを与える可能性の高い技術シーズの調査・研究に加えて、その結果を基にビジネス創出を提言・技術支援をミッションとする組織です。研究職でご自身の研究成果をビジネスへ生かしたい方、ビジネスへ応用するための技術開発(応用研究)に取り組みたい方を歓迎しています。

  • 個人のブランディング構築を目指したい方に

    先端技術ラボでは、アカデミアなどでの社外活動を積極的に行っています。大学・研究機関や多様なバックグラウンドを持つ方々との交流や共同研究などにも取り組みながら、研究成果や調査・検証評価結果の発信を行うことで、会社組織の知名度向上にとどまらず、ご自身のブランディングにつなげられる環境で業務に取り組めます。

主な研究・取り組み領域

人工知能(AI)
キーワード
生成系AI, 時系列画像解析, フェデレーテッド・ラーニング, 推薦システム, 自然言語処理, 大規模言語モデル, 異常検知, xAI, 公平性・透明性

金融機関は多種多様な大量のデータ・情報などを保有しており、人工知能(AI)技術は、金融ビジネスとの親和性が高いことなどを背景に、その活用が進んでいます。
先端技術ラボでは、AI領域のさまざまな要素技術を調査・研究し、SMBCグループの金融ビジネス創出を技術面からリード・サポートし、日本総研が提供するITシステムへのAI実装につなげています。

ブレインテック

脳科学(Brain Science)の知見とテクノロジー(Technology)を組み合わせたブレインテックは、医療や健康管理での活用のほか、マーケティングや教育など、多方面での活用が期待されています。ブレインテック領域において、研究・開発されている黎明(れいめい)期のデバイスの「調査」や、その技術検証・評価を通じて、中長期的な視野に立った取り組みを進めています。

量子技術
キーワード
量子ソフトウェア,量子ゲート, 量子アニーリング, 量子機械学習, テンソルネットワーク

量子力学の原理を利用して、現在のコンピューターでは不可能な演算処理を実現する量子コンピューターが注目を集めています。本格的な量子コンピューターのハードウェアは研究・開発段階にありますが、将来の製品化・普及期に向けて、量子コンピューター上での業務アプリケーションの開発に求められる量子ソフトウェアの応用研究や高度な専門能力の向上を継続的に取り組んでいます。

xR・メタバース

専用デバイスを通して仮想空間を作り出す技術xR(AR・MR・VRの総称)や、インターネット上の仮想空間で自身のデジタル・キャラクター(アバター)としてコミュニケーションを実現するメタバース(仮想空間を提供するサービスの総称)は、個人のエンターテインメントにとどまらず、企業におけるお客さまとの新しいコミュニケーション・ビジネスの場となるなど、今後も現時点では想像もしていない利活用方法が生み出される可能性があります。メタバース特有の価値の提供や業務効率化が期待されており、ビジネスシーンでの活用に向けた調査・提言を実施しています。

ブロックチェーン・
Web3.0

暗号資産の基盤技術として登場したブロックチェーンは、次世代インターネットと称されるWeb3.0 (ブロックチェーン技術を基盤とした分散型ウェブ技術)のトレンドへと進展しました。企業や社会の構造変容へ影響を与え、技術戦略にインパクトをもたらす可能性を持つ技術領域についても、先端技術の調査を進め社会実装の可能性を探求しています。

活動・取り組みに関する情報

先端技術リサーチ

IT分野における最新技術・トレンドなどをリサーチした先端技術レポートを公開しています。

学術論文

人工知能(AI)やブロックチェーン、量子コンピューターなどの取り組み領域における研究成果については、学会・研究会などを通じて学術論文を発表しています。アカデミアとの連携・パートナーシップによる研究・開発にも取り組んでいます。

書籍・メディア掲載

IT動向や技術解説などに関する書籍の執筆などを行っています。

技術コミュニティー活動

各専門領域における技術コミュニティーでの活動を通じて、スキル向上に取り組んでいます。

講演・イベント登壇

IT動向リサーチや技術検証の結果などに基づいた講演・イベント登壇を行っています。

受賞歴

各専門分野における受賞歴を掲載しています。

関連リンク